Ⅲ 弁護士の直感+刑事の嗅覚 VS犯人の姦計 2-3

新島は慌てて手帳を繰った。

「ええっと・・・3月4日です」

「馬鹿!曜日だよ!」

「げ、月曜日です」

「大家さん!ここは!ゴミの日はいつですか?!燃えるゴミの日!」

「月・木ですけど、何か?」

「そうか、そうだよな・・・部屋の中のゴミを捨てたのは、やっぱり国定だ・・・国定徹に間違いない…」

「萩原さん、なんですかそれ?だから、僕らがさっきそう話してたじゃないですか?ねえ、大家さん」

「ええ、そうですよ」と大家も、新島に同意した。

「新島、よく考えろ。なんで、ここに、血のついたコートがあったんだ」

「なんでって、それは国定が持ち帰ったからでしょ?」

「なんのために持ち帰った?」

「なんのためって?それは後で捨てるため・・・」

「そうだろ?後で捨てるためにわざわざ持って帰っておいて、なぜゴミ袋に入った血のついたコートだけ捨ててない?」

「・・・それは・・・ベランダに置いといて、忘れたとか?」

「忘れるか?血のついたコート、忘れるか?」

「まあ、忘れないでしょうね」

「そうだよ、そういうことだよ・・・新島、0からやり直しだ、聞き込み行くぞ」

「あ、はい」

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